そればかりか、今もなお、新興勢力のAnalogue Productionsと、高音質盤のジャンルで覇権を争う揺るぎない勢いを誇っています。いろいろと秘密結社的な、情報公開の少ないメーカーで、またそれが魅力でもあります。プレス数はタイトルによってまちまちで、たいてい明らかにされませんが、1枚のラッカーからプレーティングされた、最初の1枚と最後の1枚の音質が変わらないこと、これが条件だとしています。リマスタリングとカッティングは、モービルのアナログの音、といえばこの人、Krieg Wunderlich。180グラムのシリーズですが、一般には200グラムのカテゴリとされる重量盤です。（少し多めに言うのが慣習的。200グラムのプレーン・プレートから溝が削られて、最終的に少し減るのでそういう慣習なのかも。）さて、もともとLPなのに、なんで45回転12インチ2枚組なんて奇妙なことをするかというと、45回転のほうが、33回転LPよりずっと音質的に有利だからです。12インチシングルで聴いたら音が凄かったのに、LPに入ってるの聴いたら、バージョンは同じなのに、別になんてことなかった、というのはよくある話ですね。80年代の12インチシングル最盛期を経験された方なら、みなさん実感としてご存じのはず。わたしも経験あります。特に高音質盤ではなくとも、あれだけ違うんです。だからLPはガンガン処分しますが、好きな曲の12インチは処分しません。45回転12インチで片面10分程度の収録なら、45回転という速度の違いによってトレースできる距離が長くなり、入れられる情報量は当然その分増加して音の細やかさは向上。溝のスペースに余裕ができるので、相互干渉が排除されてクリアネスが向上。溝も深く刻めるので、さらにダイナミクスもグンと増加。ランアウト・グルーヴにも余裕を持たせられるから、アナログのメカニズムが宿命的に抱える中心部近くでの歪みも最低限に封じ込められる。さらに、そのうえ重量盤なら、安定した走行とトレースはもちろんのこと、重心の低いスケール感のあるサウンドが再生され、溝深くからからも微細な音をたっぷりかき出せて、超高域から超低域まで伸びる、体幹のしっかりしたコシのある音を聴くことができる。と、今ちょっと考えただけでも45回転12インチ重量盤は、圧倒的に有利。時間をかけて考えればもっと利点はありそうかも。とにかくアナログとしては最高の音質を得られるはずです。当然、環境や状況の充実も必須。オリジナル・マスター・テープの使用、最上級マスタリング・スタジオの選択、このうえない人選、バージンビニールの採用、最上級カッティングプラントの選択、摩耗による音質劣化を防ぐため、スタンパーは少数回のみ限定使用。ほかにも社外秘の音質向上テクニックを持っている可能性もありますね。弱点はただひとつだけ。盤を裏返す回数が増えるということ。でもいいじゃないっすか、良い音で楽しむためなら。裏返す手間がほんとにイヤなら、もういっそのこと天井の低いCDの音でいいじゃないっすか。見開きジャケットです。状態：キレイです。状態評価は私見です。頑張ってグレーディングしたつもりですが、神経質な方、ディテールに特にこだわる方は、恐縮ですが、どうぞご入札をお控え下さいませ。CD、シングルは通常の場合ゆうメールでお送りできます。多巻組や特殊仕様ものを除き、たいていシングル、CDは１枚180円です。LPは定形外で１枚710円ですが、一般的なLPでしたら2枚まで710円でお送りできます。ただし他巻組や特殊仕様の重量級アルバムはその限りではありません。補償ご希望の場合はゆうぱっくでお送りします。週１回ないし２回程度の発送になりますので、お急ぎの方はご遠慮ください。写真についてちょっと事情がありまして、片手を損傷してしまいました。残った片手だけでの細かい作業が困難でしたので、掲出のCDの写真は、ほとんど全ての場合、いつも保管時にかけている保護ビニール袋をはずさないまま、スキャナーで行なっています。固定ピントになりますので、保護ビニールの微妙なうねりにスキャン光が白く反射してしまう場合や、なんだかちょっとボケた感じになってしまう場合、保護ビニール自体のヨゴレやスレにフォーカスしてしまう場合、保護ビニールのシール部分がスリーブ裏に写りこんだりする場合等、お見苦しい点がありますが、実物はちゃんとしていますので、ご安心下さいませ。キレイと状態欄に書いてあれば、それは本当にキレイですので。