ヤマハのアルトホルン(テナーホーン)用マウスピース、型番は「37」、シルバープレート(銀メッキ仕上げ)です。製作された年代によって作りや刻印が微妙に違うようですが「YAMAHA JAPAN 37」という精密な刻印が入っています。このタイプは、1960年代後半から1980年代前半までの10数年間のみ製作されたマウスピースで、以前よりも評価の高まっているマウスピースです。昨今主流のコンピュータ旋盤で加工製作された、正確ではあるけども味気ないマウスピースと違って、1本1本に良い意味でのわずかな個体差があり、ハンドメイド感と人間味の感じられる優れたマウスピースです。現在のヤマハマウスピースとは外観のシェイプが異なり、全長はわずかに長めになっています。「37」は当時ヤマハのアルトホルンを購入すると付属していたマウスピースで、アルトホルンのマウスピーしとしては標準的なサイズになります。日本やアメリカでは主に「アルトホルン(Alto Horn)」と呼ばれますが、Es管のまったく同じ楽器のことをイギリスでは「テナーホーン(テナーホルン、Tenor Horn)」と呼ぶことが多いようです。国内にもファンの多いブリティッシュ・スタイル(英国式)のブラスバンドや、日本の小学校などで盛んな金管バンドでも重要な中音域を演奏するのに必ず使われる楽器です。リムはややフラット気味で、リムトップ(頂点)が内側すぎない位置にあって、自然と唇が真ん中に集まるような独特な形状をしています。アンブシュアが安定して高音域や長いフレーズでもバテにくい優れた形状です。カップは標準的~やや深めで、ふくよかで豊かな音色がします。アルトホルンのマウスピースのシャンクは、テーパー、太さともにトランペットとほとんど同じ仕様になっていますので、そのままトランペットに装着して演奏することもできます。通常のトランペットのマウスピースで演奏するのとは随分違う、柔らかく包み込むようなサウンドで奏でることができます。他にも激しい練習が続いた時など、唇(顔)の筋肉をリラックスして調子を整えるような(ウォーミングダウン)使い方もできます。シカゴ交響楽団のトランペットセクションも、ハードなプログラムの後には大きいマウスピースでウォーミングダウンをするという話を聞いたことがあります。また中高生に多い、マウスピースが唇の下の方にズレてきて「粘膜奏法」と呼ばれる、上唇が引っ掛かるようにしてじゃないと演奏できなくなってしまった方にも、ぜひ試していただきたいです。アンブシュアの矯正のために一時的に、またトランペット用のマウスピースと併用して使うこともおすすめできます。リムのサイズが大きいので、カップの中に上唇が強制的に入る形になり、しばらくその状態に慣れることで結果的により良いアンブシュアを獲得できる可能性があります。その後に通常のトランペットのマウスピースに戻すことで、格段にトランペットが吹きやすくなるきっかけになります。状態は全体にキズとメッキ落ちが見受けられますが演奏には支障ありません。マウスピースの表面とカップ内からバックボア、シャンク先端まで、綺麗に洗浄して適度に磨いてありますので、汚れなどの心配のない清潔な状態にしてあります。ゆうパケット(おてがる版)で、日本全国送料無料にてお送りします。ゆうパケットは郵便局のホームページで配送状況の追跡ができます。基本的にはポストに投函されるようですが、ポストに入らない場合は配達員の方からの手渡しになるので安心です。上手く緩衝材を使いますので、厚み3cm以内での梱包でもまったく心配なくお送りできます。厳重に梱包の上、ご送付いたします。