Ella Fitzgerald (エラ・フィッツジェラルド)エラ・フィッツジェラルドの声の魅力は、張りのある高音とスキャットになったときに、搾り出すように歌う独特のグルーヴ感、そして、何よりステージでの清々しいまでの爽やかさである。どこか隣のお店のオバチャンが歌う、そんな安心感と、歌い始めたときの素晴らしくスピードに乗ったスイング感は御三家随一だ。若くしてビッグバンドの女性リーダーとして責任を持ったエラは、どこか安定感では一番だった。ヴォーカル御三家の中で最も長い間活躍し、ほかの誰もが成し遂げていないグラミー賞13回受賞という実績はアメリカのポップス界全体を見渡しても他にはいないだろう。実際にエラが健在時のグラミー賞受賞式では、会場の参加者全員がスタンディング・オベイションでエラを称える姿が目撃された。「レビュー参照」ジャズ・ヴォーカルの大御所、エラの作品をこれだけまとめて売り出したのみならず、そのコスト・パフォーマンスには大仰天!そして、このボリュームと張りのある歌声にまたびっくりでした。