サイズ:約52x43x43mm重量:約42グラム産地:Machw mine Tarnobrzeg City County Subcarpathian Voivodeship Poland.1990年代に閉山し、かつてヨーロッパ最大の硫黄鉱床を持つポーランドの古典産地であるマチョフ鉱山からの母岩付きセレン硫黄標本、モース硬度2の非常に脆い硫黄結晶で、さらに資源鉱山から採掘された古い標本にもかかわらず、完璧に保存された一切のダメージのない古典標本です。一般的な檸檬色結晶ではなく、微量のセレンが含まれることで橙色の色調を帯びるセレン硫黄は通常非晶質の団塊産状を示すが、こちらの標本になんと3センチを超えたセレン硫黄の巨晶が非常に鮮明で優れたバランスで鎮座し、光源を与えると透明度の高い結晶全体が燦然と輝き、眺める時にいつもショパンの華麗なる大円舞曲のメロディーを思い出す煌びやかなヨーロピアンクラシックで、流通がなく、歴史的意義の大きいポーランド古典標本です。こちらの標本はポーランドの映画監督ヘンリク・ドライガルスキ氏のコレクションで、展示台とオリジナルラベルが付属致します。ポーランドの南東部のポトカルパチェ県、カルパチア山脈から流れるビストラ川流域に位置するタルノブジェク市は15世紀以来の5世紀に亙ってヨーロッパ最大の硫黄産地として知られています。現在のタルノブジェク市歴史博物館に15世紀にポーランド王ヴワディスワフ2世が下賜した火薬開発に関する採鉱勅許状が残り、古くから多くの硫黄鉱山が存在した地域です。ポーランドの硫黄鉱床の成因は一般的な火山性ではなく、特殊な生物由来の鉱床です。2億から500万年前、現在の地中海周辺から中央アジアにまで広がっていた古海洋が存在し、テチス海と呼ばれるこの古代海洋が長い年月をかけた地質変動や幾度の氷期による海面の低下の原因でほかの水系との繋がりが断たれ、最終的に完全に消滅したが、現在の地中海、カスピ海、黒海、アラル海などはテチス海の名残とも考えられています。海水の大規模蒸発は主に石膏と岩塩などの蒸発岩を生成し、現在のポーランドとドイツなどのヨーロッパ内陸諸国に存在するこのような蒸発鉱床は主に1400万年に形成したと推定され(一方イタリア、スペインなどの地中海諸国に存在する蒸発鉱床はもっと近い700-500万年前に発生したジブラルタル海峡が閉ざされたメッシニアン期地中海塩分危機の際に形成したものです)、ポーランドのカルパチア山脈に堆積した石膏に富む鉱床に一種類のバクテリアである硫酸塩還元細菌が大量に発生し、硫酸塩鉱物である石膏を硫酸イオンと炭酸カルシウムに分解し、そこから硫黄やほかの硫酸塩鉱物が生成されました。マチョフ鉱山は1950年代に設立された露天掘り鉱山で、年間最大500万トンの硫黄が採掘されたヨーロッパ最大の硫黄鉱山です。1990年代までの採掘活動で広さ455ヘクタール、深さ42メートルの巨大鉱坑が開かれました。1990年代に鉱山の閉山と同時に鉱坑を人工湖に改造する整備計画が実行され、鉱坑底部に残された堆積物を隔離するために厚さ25メートルにも及ぶ隔離層舗装の作業を経て16年後の2010年にタルノブジェグ湖としてよみがえりました(画像8)。余談ですが昔からショパンが好きなので、ショパンの出身地であるポーランドの激動した歴史を読んだこともあり、ついポーランドからの鉱物も特別な雰囲気を感じることになりました。話は長くなりますがこちらの商品はポーランドの古典産地であるマチョフ鉱山からの母岩付きセレン硫黄標本、モース硬度2の非常に脆い硫黄結晶で、さらに資源鉱山から採掘された古い標本にもかかわらず、完璧に保存された一切のダメージのない古典標本です。一般的な檸檬色結晶ではなく、微量のセレンが含まれることで橙色の色調を帯びるセレン硫黄は通常非晶質の団塊産状を示すが、こちらの標本になんと3センチを超えたセレン硫黄の巨晶が非常に鮮明で優れたバランスで鎮座し、光源を与えると透明度の高い結晶(画像17)全体が燦然と輝き(画像56)、眺める時にいつもショパンの華麗なる大円舞曲のメロディーを思い出す煌びやかなヨーロピアンクラシックで、流通がなく、歴史的意義の大きいポーランド古典標本です。こちらの標本はポーランドの映画監督ヘンリク・ドライガルスキ氏のコレクションで、展示台とオリジナルラベルが付属致します。この度、コレクション整理のため出品いたします、この機会を是非お見逃しなく。注意事項※写真は白熱灯/スポットライト環境で撮影しております。※天然石のため、多少のヒビや欠け等のダメージがあります。※お使いのモニターにより写真と実物で色が異なる場合がございます。※サイズや重量に若干のズレがある場合がございます。※台座やミネラルタックは付属しません。不明点につきましては、ご購入前にご確認をお願い致します。