幻の美術工芸タイル京都泰山タイルで有名な池田泰山のブックエンドです。泰山は京都市陶磁試験場で験算を積んだ後、旧帝国ホテルの黄色いレンガで有名な久田吉之助に師事してテラコッタの立体造形物のノウハウを習得します。本品はその泰山の得意な西洋のガーゴイルやグロテスク、キメラと呼ばれるルーフオーナメントの意匠を借りたものだと思います。有名なものはパリのノートルダム大聖堂のグロテスクで、本品は残念ながら不勉強で本歌が何か特定できませんがとても知的な雰囲気に仕上がっています。釉薬はマットなビターチョコブラウンにマスタードが斑に滲んでマンガン釉に近いのかなと思います。その釉調は丹波の名工森本陶谷を彷彿とさせます。泰山の陶印もはっきり確認できます(写真3参照)。作品サイズ はベース部分が約12.4cm x 7.2cm、高さが約21cmです。コンディションは釉削げ、ベース部分の角当たりが数か所あり、その全てが金繕いされています(写真7-10参照)発送は輸送の安全を確保しつつ、極力コンパクトな梱包に努めます。落札者様の立場に立って馬鹿げた過剰梱包で無駄な送料や開封の労を負わせることの無いよう過不足無い梱包を目指します。