※その他の出品作品は上記をクリックしてください【真作】襃禅大寅「火伏之龍」肉筆 紙本 水墨 掛軸◆如蓮道人「一筆龍・一円相・環」 火災除難「火ぶせの龍」土浦藩名僧 詳細画像有◆y660【本作品について】１．本品は、土浦藩名僧の襃禅大寅（ほうぜんだいいん）和尚が、如蓮道人号で揮毫の火災除難の「火伏之龍」（火ぶせの龍）です。「一筆龍」と「一円相」の環（たまき）が描かれ、賛が付されています。２．「一筆龍」とは、墨で一筆書きの龍のこと。「一円相」とは、悟りの境地を満月に例え、一つの円＝環（たまき）を以て禅の教えを説くことを意味しています。３．良寛さんより後の江戸末期・土浦藩の襃禅大寅和尚は、一筆龍をよく描き、火災除けの霊力がありたること知られており、また円相は「環（たまき）」として尊ばれておりました。４．襃禅大寅＝如蓮和尚は、和漢の学（漢籍、和歌、書画）に通じて、藤田東湖、佐久間東雄、大久保要、色川三中などと親交が深く、藤田東湖はその著作で、「隣家から火が出た時、和尚が描いた一筆龍に祈ったら風向きが変わって類焼を免れた。この様な類の話は枚挙に遑（いとま）が無い。」と述べられし様に、和尚が描いた一筆龍は霊験あらたか、と有名でした。５．若い頃の如蓮和尚は、名古屋の珍牛大和尚ものとで禅道の探求に努め、名古屋徳川家の殿様にもお目通りしていたのですが、その後土浦藩覚王寺の住職になられていた頃、参勤交代で江戸に来ていた名古屋の殿様が江戸城内で会った土浦藩主の土屋候に「あなたの領内に如蓮という若い僧がいるはずだ。捜して名古屋に来るように伝えてもらいたい。」と言ったそうです。土屋候は、さっそく国家老に命じて領内の寺々を捜させたところ、花室の覚王寺にいることがわかり、土屋候は「名古屋の殿様がほしがる、そんなに立派な和尚ならば、是非自分の城下の神龍寺に迎え入れよう」と考え、家老を覚王寺に向かわせたとの逸話がございます。覚王寺の本堂正面には、如蓮和尚が第十二代住職時代に「覚王寺」と豪快に揮毫なされた金文字の扁額が今でも掲げられています（掲出画像参照）。さて、大寅如蓮和尚は、土浦城主により神龍寺の住職に迎えられたのですが、その時既に1815文化一二年の火事で神龍寺の本堂は焼失していたので、大寅さんが住持した時は仮堂であったそうです。そのことから「火伏せの龍」を描く動機が生じたのだと思われます。６．千葉県柏市の龍泉院の寺宝品に、襃禅大寅如蓮筆「一筆龍一円相環」がございましたので、本品との比較画像を掲出しておきます。龍泉院和尚さんのお話では、「大寅さんの一筆龍のお陰で火災から免れた話は終戦後でも耳にしますが、宗門でこの一筆龍を保持している寺院は全国で１６ヶ寺ぐらいあります。」とのこと。７．本品落款「如蓮道人」号の下には、四字白文方印と四字朱文方印を捺し、冠帽印は随分と立派な九字朱文方印です。印譜集は未発行なれば、筆者収集済みの大寅如蓮和尚の右九字朱文方印の印影との比較で一致を確認しております（掲出比較画像参照）。右側の賛文五字は、達筆すぎて読み取りにくいですがおそらく「日瑞主海為」とあり、左側の賛文六文字は「丁巳」年と「秋」が読み取れますからな、晩年は1847弘化四年「丁巳」神龍寺第二十代住職６３歳時の作と知れます。８．本作品の時代表具は、和尚らしい品位を感じる三段表装です（掲出画像参照）。①　天地と両柱は、無地の藍鉄色（あいてついろ）の裂地です。②　一文字と風袋は、紺青色（こんじょういろ）地に草色の大柄の吉祥唐牡丹紋が浮いておりお洒落です。③　一文字の上下と風袋の両側には、亜麻色（あまいろ）の細い筋廻しが丁寧に設えられております④　軸先は、時代品の上質な唐木製で、木年輪の横筋が見えて貫禄がございます。⑤　軸巻には、旧蔵者により「一筆龍」と記されています。⑥　桐箱は失せておりました５．コンディションは、時代風雪を偲ぶヤケ、シミ、オレ、虫舐め、傷みがございますが、縁起をかつぐならば、「火ぶせ龍」が守ってくだされし証しの傷みが多いほど霊験あらたか、ともいわれております。その時代味と見れば、現状のままでも掛けて楽しむことができます。が機会を見て先々修復再表装もよろしいのではないかと存じます。藤田東湖が申されるように、手元に置くだけでなく震災・近隣火災などに遭遇されし際は、是非とも思い出し、大寅和尚の「火伏之龍」に祈られしば、除難効果が期待できます。襃禅大寅（ほうぜんだいいん）和尚の「火ぶせ龍」の出品は、これで最後でございます。【略歴】襃禅大寅（ほうぜんだいいん）（1785～1858）別号、如蓮。獨照禅光の嗣。山梨茨城県神龍19世、獨照禅光に嗣法する。江戸駒込の名刹吉祥寺の旃檀林で学び、曹洞宗覚王寺十二代住職、土浦城主の菩提寺、神龍寺第二十代住職・中興の名僧。　茨城県。和漢の学（漢籍、和歌、書画）に通じて、藤田東湖、佐久間東雄、大久保要、色川三中などと親交が深かった。一筆龍を良く描き火災除けの霊力があり、また円相は環（たまき）として尊ばれた。　安政5年12月14日寂。74歳。【内容】肉筆 紙本 水墨 掛軸全体：194 x 63.2 ㎝ / 本紙：124.5 x 54.8 ㎝ 【状態】ヤケ シミ 折れ 虫喰い イタミ※くれぐれも画像にて詳細をご確認頂き　ご納得された上でご入札頂きますよう宜しくお願い申し上げます【発送について】ゆうパックの【送料着払便】にて送付いたします※元払発送による過剰な送料請求を避けるため、送料は着払でお願いしています 。※落札価格が1点で50万円（税抜）を超える場合、御礼の気持も含めまして送料を≪日本全国完全無料≫とさせて頂きます （160サイズ以下での発送に限る）。【絵画の出品に関するルール】【真作】本物であると断定できる作品【模写】・わずかでも真作ではないと疑いのある作品・作者不明の作品・所定の鑑定機関の無い作品上記および「真作」と明記していないものは真贋について当方では不明＝最終判定保留の作品ですので全て模写といたします。商品タイトルや商品説明に【真作】と明記のある作品につきまして公定鑑定人、あるいは公定鑑定機関で、真作でないという判断がなされた場合は下記に基づき落札代金を返済の上、返品に応じます （但し、画廊等・美術商・第三者・自称目利きの方などの非正規鑑定は保証対象外と致します）商品タイトルや商品説明に真作とあるものについて鑑定を行う場合は、商品落札日から5日間の間に鑑定する旨をご連絡ください5日間の間にご連絡の無い場合は保証対象外となりますので特にご注意くださいご連絡頂いた商品については鑑定に要する日数及び保証期間の日数を最長60日間までとさせて頂きますその場合、所定鑑定人など責任ある専門鑑定機関の鑑定書か鑑定領収書をご提出下さい※鑑定費用、交通費、諸経費（振込手数料・送料・返品時送料等など）につきましては落札者様ご自身のご負担になりますのでご了承下さい尚、ご返品頂いた作品の状態を確認致しました後に、落札代金をご返金させて頂きます鑑定を希望される方は、ご自身でのお手続きをお願い致します。鑑定代行は致しませんオークションの性質上、誤入札の取り消し・キャンセル・返品は一切お受け致しかねます正当な理由なくキャンセルを希望される場合は落札代金の30％をお支払い頂ける場合に限りお受け致します【注意事項】・商品やお取引に関してご不明な点がありましたらお気軽にご質問ください・終了時間間際のご質問はお答えできない可能性がありますのでご了承ください・新規、悪い評価が多い方はご入札を取り消す場合もございますので、予めご了承ください・商品は特に明記のない限り基本的には骨董品・美術品と言った古い物、中古品です・説明・写真等をよくご覧になった上でご判断頂き、御入札をお願い致します ・状態説明に関しましては常々分かりやすい記載に努めていますが、 時代を経た骨董品・美術品という性格上、言葉では説明しきれない時代の擦れや古格等も当然ございます そういった骨董・美術品への理解・造詣をお持ちの方のご入札をお願いします。 ・サイズは出来る限り正確に測っておりますが、多少の誤差が生じる場合が御座います・PC環境により色など実物と多少誤差が生じる場合があることを予めご了承ください・トラブルを避ける為、質問がございましたら 必ず入札前にお願い致します評価に関しては頂いた方にのみお返しさせて頂きます。ご了承下さいませ。【ご同意事項】入札、ご落札の際には上記事項に全てご同意いただいているものとさせていただきます。ヤフオクを世界へ - Japan Auctions to the World